デザイン部

頑固堂の野幇間話 Vol.10

2016.09.12


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其の拾。今回は、皇居内の三の丸尚蔵館、「駒競べ〈こまくらべ〉―馬の晴れ姿」と題した美術展です。
HPには、「武士の間では優れた馬を所有することは,権力の象徴として自らの社会的地位を高めることにつながり,馬は屋敷の奥にある厩(うまや)の中で大切に飼育されました。」と紹介されています。
展示は油画・日本画・掛け軸・置物などで構成されており、古式馬術である打毬(だきゅう)や母衣引(ほろひき)の紹介、昭和天皇と秩父宮の御乗馬写真などもありました。
強い印象を残すのは「置物」と称される一群。展示されていた「大楠公馬上奮戦之像」「負傷者を救助する乗馬兵」「賀茂競馬置物」などいずれも力感に満ちたブロンズで制作された彫刻作品です。以前、東京国立博物館で「皇室の名宝」と題された美術展が開催されましたが(2009年)、その時の図録にも様々なモチーフの優れた置物が数多く収録されています。「和風建築を主体としながら宮殿の公的場所は床張りで、椅子を設置するスタイル」江戸城西の丸御殿から明治御殿への皇居変遷の中で立体装飾物の必要性が増したということでしょうか。
 全期間中の展示目録に掲載されている「蒙古襲来絵詞」前巻や、「小栗判官絵巻 巻第六、十五」 岩佐又兵衛筆が気になる作品でしたが残念ながら前期の展示、鑑賞はかなわずとなりました。