設計デザイン部

SET DESIGN et cetera 「らしさ」

2017.08.24


映画やドラマの仕事の場合、まず台本が手元に入り、そしてロケハン、プランニング。

と書くほど、実際は堅苦しいことは何もなく、雑談を交わしながら、監督がこんなことやあんなことをやりたい、撮りたい、ということに、こういう風にしようよ、あんな感じが良いよね、なんてことを被せながら決めてく感じ。
まあ、散歩しながらブレインストーミングしてるんだな。

そのロケハン場所は、台本に沿ったロケ地の候補を制作部が見つけてきて、そこをロケバスで回っていくんだけど、自分らにとってはこれがヒントの源なんだ。
だって自分達の知らない世界を見られるチャンスが沢山あるわけだから、元々まわりの世界観を見るのが趣味みたいな人間にとっては、役に立つ事この上なし。

これ以降は、WOWOWの連続ドラマで台湾のロケハンに行った時のもの。

20170820_638764

自分達のイメージにある台湾そのものの写真。
まあ、このあたりは完全に観光気分で写真を撮ってる(笑)。
その横で、ちゃんと仕事をしてるカメラマンは、どのポジションでこの光景を切り取れば良い画になるかを探る為に、あっち行ったり、こっち登ったりして悩んでいる。

20170820_638765

20170820_638766

自分にとってはこの空気感を感じさせるには何が重要になってくるのか、それが悩み事。
あ…いや、ほんとは悩んでないです。

20170820_638770

東京へ帰ったらスタジオでのセットに繋がる部分もあるので、そういうところは執拗に写真、寸法、色味をとります。

20170822_640938

20170820_638785

20170820_638784

20170820_638783

一般家庭の玄関入ると、土間の部屋があるのは明らかに日本と違うとこ。
漢字の看板があったり、小物の飾りが違うってだけでは台湾らしさを感じさせることはできないってことですな。
気付いたことは何かに生かせるはず。

20170820_638780

20170820_638779

わりとどこへ行っても、マンションやアパートの柵がすごいことになってる。

20170820_638772

こういった彫り物の目地に色を落とし込むって面白いね。
立体でありながら平面的な表現。

彫り文字に色を落とすのと同じ解釈なんだね。

現地コーディネーターのオッちゃん(笑)。
めちゃくちゃ美味いお茶をいれてくれた。

20170822_640939

20170822_640940

自分はロケハンに出ても、お話し上に必要な部分にのみこだわることはしない。
大きな見え方、小さなコダワリ、大事なのは、空気感だから様々なものに目を向ける。
だからスタッフ本体が決め事で停滞して動かなくなったりすると、すかさず冒険の旅に出る(スーパー大袈裟)。
たまに知らない間に置いていかれる時もあるが…(笑)。

20170822_640941

20170822_640942

こんな楽しいの見てたら、そりゃ仕方ないわな。

20170820_638786

20170820_638790

20170820_638791

20170820_638792

日本との違い、どこ?
でも、ちょっと違う。
そのちょっとのニュアンスを汲み取り、具現化していくのが自分達の仕事。

20170822_640943

実際にロケで使われた路地。

20170822_640944

そして、この台湾ロケから日本での芝居に繋がっていく…。

20170820_638799

これは日本で撮影した、台湾風の飾り。
まだ細かいものを飾る前なので若干簡素だけど、自分達が見てきた世界、ニュアンスはこういったところで生かされるんです。

このアパートの中も芝居場になってるんで、そちらも『それらしく』作ると…

20170820_638798

ここは簡易宿の設定。
日本とは違うジメっとした雰囲気にするため、壁や柱の色も塗り替え、床は冷えを感じさせるタイルを貼る。
飾ってる時に蚊が入ってくると嫌なんで窓は閉め切ってますが、これで窓が全開になって、扇風機がまわり、布がたなびけば完璧です。

見てきたものは現在進行物件に役に立つのはもちろん
今後の作品にもいきる(はず)。
それはドラマにも、舞台にも、もしかしたらバラエティ番組や歌番組にもね。

よかったら、こちらのブログもお楽しみください。デザイナーの別所でした。