
「私が古賀飛です。」
美術進行としてのキャリアは早いもので20年になります。美術進行は頭と体を使う仕事です。クリエイティブ性、段取り、調整、フォーロー等、本当に色々な要素が詰まっています。番組の内容により、様々な対応を要求されます。最近ようやく、協力会社の役割を理解した上で協力し合い、強力な美術チームを作ることができるようになりました。

「丁寧な確認作業が必要です。」
番組制作の現場では、クライアントのイメージを自分の頭の中で正確にイメージすることが重要になります。美術進行は各々に独特なスタイルがあると思いますが、私はしっかりと相手の話を聞いて、丁寧な確認作業を積み重ね、クライアントの意向に副ったミスのない信頼される仕事を心掛けています。
制作側のイメージを美術が具現化する時、細かい指示もなく美術に委ねられることがあります。「スタジオにプールを作って」なんて言われても途方にくれてしまいますが、与えられたミッションをクリアしていくのがやりがいです。美術進行は協力会社と一緒に、経験とアイデアでどうやればできるかを考えていきます。時に安全面や法律面で問題があれば、制作側にNOと言うこともあります。

「椅子にはシートをかけて保護しておきます。」
中途半端に周囲の評価を気にしたり、他人の能力を勝手に判断したりするのはつまらないと思います。我々の仕事はエンタテインメントの仕事だということをもっと自覚すべきです。楽しんで仕事をして、楽しいものを発信していかなければなりません。そして既存の枠に囚われない新しい美術進行を若い人と一緒になって創っていきたいと思います。
ある番組で、主人公の部屋の机の上がさびしく感じたことがあって、考え抜いた末に自分の家の鍵をさりげなく置いたことがあったんです。その場の雰囲気にもバッチリ合っているし、決まったと思っていたら、演者さんが不思議そうに手に取ってしまい、進行のさまたげになってしまいました。飾りが主張し過ぎた結果として、やりすぎも失敗と勉強になりました。

「安全第一」で現場を見つめる。
一に安全、二に安全です。若い時、自分が担当した番組で大きな事故が起きたことがあります。自分や周りのスタッフがもっとチェックをしていたら防げたのではないかという思いが、今でも強く心に残っています。安全に完璧はありません。完璧だと思っていても、後から考えれば問題があったなんてことはよくあることです。自分ひとりで考えるのではなく、周りのスタッフと相談しながら安全確認を行っていくことが重要だと思います。そんな私の安全に対する情熱を、スタッフと一緒になって「安全+第一」という歌にしました。安全運動等の美術の集まりでは、この「安全+第一」を皆で歌うことがあります。少しでも、日頃の作業と安全が一つになって欲しいという想いが込められています。