


二年間の研修は、総務→大道具製作→大道具操作→装飾小道具→番組美術進行→イベント設営→美術管理→番組美術プロデュースの順番で行われました。
研修中は「自分がデザイナーならどうするだろうか」そんな思いで、様々なものを見て、話を聞いて、感動し、学んできました。
大道具製作研修では“よごし”(セットをリアルにする技法)のうまさに感激し、様々な素材を見てデザインの引き出しをたくさん得ることができました。装飾小道具研修では「生活感を創る」ということの奥深さと、難しさを実感しました。それこそゴミ箱の中のゴミにまで気を配るのです。また、休日には絵を描いたり、テレビや映画を観たり、イベントに足を運んだり。そして何より研修を通してもらった一番の宝物は「人とのつながり」です。大道具さんとのつながり、装飾さんとのつながりです。
デザイナーひとりでは何も形にすることはできません。デザイナーの描いた絵を形にしてくれるのは大道具さんであり、装飾さんなのです。私はセットの骨組みを造ってくれる大工さんを知っています。セットに色を付け、リアルにしてくれる背景さんを知っています。セットを建ててくれる大道具さんを知っています。セットの中を飾ってくれる装飾さんを知っています。研修の中で本当にお世話になった皆様です。この「つながり」は私にとって本当に大きな宝物です。二年間の研修を終えて、私は改めて「ドラマや映画の中で物語を演出する空間、役者の演技と共に最高の輝きを放つ空間を描きたい!」と強く実感しています。
役者や監督が演技で物語を演出するように、音楽家が音で物語を演出するように、空間で物語を演出するデザイナーを私は目指しています。その為には日々精進です。